【市川の歯科】お口から全身の健康へ~歯周病と生活習慣病の関係について
こんにちは。
市川市の「KAKITA DENTAL CLINIC」 です。
「健康寿命」という考え方を知っていますか?
健康寿命とは、健康上の問題によって日常生活が制限されることなく生活できる期間のことで、生まれてから亡くなるまでのいわゆる「寿命」とは異なります。
じつは、お口の健康は健康寿命と深い関係があります。
特に、歯を失う可能性のある歯周病には注意が必要です。
ここでは、歯周病と全身の健康の関係についてお話しします。

垣田 竜太郎 院長
鶴見大学歯学部 卒業東京都の歯科医院 2医院勤務
東京都の歯科口腔外科にて非常勤勤務
KAKITA DENTAL CLINIC開院
BEST OF MISS 2022 千葉大会審査員
医院名:KAKITA DENTAL CLINIC/カキタデンタルクリニック
所在地: 〒272-0034
千葉県市川市市川2丁目1−4 Wakoukai Bldg.2F
Contents
歯周病と生活習慣病は深く関係しています
「歯周病」は歯周病菌が原因となる、炎症性の疾患です。
歯周病菌に感染すると、歯周組織に炎症が起き、歯を支えている骨が溶かされます。
歯周病は歯を失う病気として知られていますが、その影響はお口の中だけにとどまらず、全身の健康にも悪い影響をおよぼすことがわかっています。
糖尿病との関係
歯周病と糖尿病は、お互いに影響を与え合う関係性です。
歯周病にかかっている方は、血糖値をコントロールするのが難しくなり、糖尿病にかかっている方は歯周病が悪化するリスクが高いといえます。
歯周病が進行すると、歯ぐきが炎症を起こして血や膿が出るようになります。
歯周病にかかっているということは、お口の中で常に炎症が起きているということです。
炎症が起こると、炎症性物質が産生され、血管の中に入り込みます。
炎症性物質は、血糖値を安定させる「インスリン」の作用を弱めてしまうため、血糖値が不安定になり糖尿病を悪化させてしまうのです。
糖尿病になると、免疫機能が低下してダメージを受けた組織の修復に時間がかかるようになります。
血糖値が高くなると血管に負担がかかり、血管が傷つきやすくなります。
その結果、歯周病の発症や悪化の原因となるのです。
また、糖尿病の方は健康な方とくらべて、唾液の分泌量が低下している傾向にあります。
唾液にはお口の中の汚れを洗い流したり、細菌の動きを弱めたりする作用があるので、唾液の量が少なければ少ないほど、歯周病になるリスクが高まるのです。
さらに、唾液中の糖分の濃度が上昇しているため、歯周病菌が増殖しやすい環境になっています。
このように、歯周病と糖尿病はお互いに悪い影響を与え合うのは事実ですが、歯ぐきの炎症が抑えられれば、インスリンの働きが改善し、血糖値をコントロールしやすくなります。
血管疾患との関係
歯周病が重症化すると、心筋梗塞や脳卒中にかかるリスクが高くなるとされています。
歯周病治療が行われない限り、お口の中で炎症は続いていて炎症性物質が血管に入り込み全身のさまざまな臓器に運ばれます。
さらに、歯周病の原因菌も同じく血管に入り込み、全身にいきわたり、さまざまな場所で炎症を起こすのです。
歯周病の患部から放出された炎症性物質や歯周病菌は、血管の壁に炎症を起こし血管を狭める可能性があります。
心臓から送り出される血液を全身に運ぶ役割がある「動脈」の血管壁が厚く、硬くなり、血管が狭くなる病気を「動脈硬化」とよびます。
動脈硬化が脳で起こると、脳梗塞や脳内出血といった脳血管疾患を引き起こし、心臓で起こると狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患を引き起こす恐れがあります。
肥満との関係
肥満は、糖尿病や高血圧、脳梗塞、癌など、さまざまな病気の原因となったり、悪化させたりすることがわかっています。
ほかにも、脂肪細胞で作られる物質が歯を支えている骨を溶かすため、歯周病の発症や進行にも関係があります。
反対に、歯周病が原因で発生した炎症性物質が脂肪細胞を肥大させ、脂肪を蓄えやすくすることもわかっていて、肥満と歯周病はお互いに影響を与え合う関係性なのです。
歯周病と女性ホルモンの関係
歯周病は年齢があがるごとに発症率が上がることから、「シニア世代の病気」とお考えの方も多くいらっしゃいますが、若年層でも発症することはあります。
特に、女性は「女性ホルモン」のバランスによって、思春期や妊娠中など、ライフステージごとに歯周病になりやすい時期があるのです。
女性ホルモンが増加する思春期~妊娠期の歯周病
思春期になると女性ホルモンの分泌量が増加して、歯ぐきが腫れやすくなったり、出血しやすくなったりします。
また、妊娠中は女性ホルモンのバランスが崩れて、歯周病になりやすいため注意が必要です。
歯周病菌は、妊娠中に増加する「エストロゲン」をエネルギー源として増殖します。
そのため、妊娠中は歯周病にかかりやすく、進行のスピードも速いという特徴があります。
妊娠中の歯周病は早産や低出生体重児出産と関係があるとされていて、歯周病の早産に対する危険率は2.01倍、低出生体重児出産に対する危険率は2.20倍、早産および低体重児出産に対する危険率は4.68倍です。
妊娠中に歯周病が進行して歯周組織の炎症が広がると、その炎症を抑えるために子宮の収縮を促す「プロスタグランジン」が分泌されて、早産が引き起こされる可能性があります。
参考:厚生労働省第2回妊産婦に対する保健・医療体制の在り方に関する検討会「妊産婦における口腔健康管理の重要性」p5より >
女性ホルモンが減少する更年期の歯周病
更年期になると、女性ホルモンの分泌量が低下します。
女性ホルモンの低下が「骨粗しょう症」の原因となる場合があり、骨の密度が低下することで歯周病が悪化しやすくなるのです。
また、更年期になると唾液の分泌量が減少し、お口の中が乾燥しやすくなります。
お口の中が乾燥すると歯周病菌の動きが活発になるため、歯周病になるリスクが高まります。
歯周病予防のポイント
歯周病は適切なケアを行っていれば、予防できる病気です。
また、早期に発見してすぐに治療を行えば症状の進行を止めることができます。
歯周病を重症化させないために、次のことに気を付けましょう。
オーラルケアを丁寧に行いましょう
歯周病予防の基本は、毎日の歯磨きです。
歯周病の原因となるプラーク(歯垢)を溜めないように、丁寧に取り除くことが大切です。
歯垢は歯と歯間や、歯と歯ぐきのすき間「歯周ポケット」に溜まりやすいという特徴があります。
歯の表面だけではなく、歯周ポケットを意識して歯を磨きましょう。
歯ブラシの毛先は歯と歯ぐきの境目に45度の角度であて、細かく動かしながら1本1本丁寧に磨きます。
歯と歯の間は、歯間ブラシやデンタルフロスも併用しながらすみずみまで丁寧に磨きましょう。
丁寧な歯磨きを心がけていても、すべての汚れを落とすことは困難です。
歯ブラシが届きにくい場所にはプラークが溜まります。
プラークは時間の経過とともに歯石に変化します。
歯石は歯磨きでは取り除くことはできませんので、定期的に歯科で歯石除去を行いましょう。
定期的に歯科に行く目的は、歯石除去だけではありません。
歯周病は初期の段階では自覚症状がない場合もあり、発見が遅れてしまうケースが多く見られます。
定期的にプロの目でチェックを受けていれば、早期発見・早期治療が可能となります。
生活習慣を見直しましょう
生活習慣と深く関係がある生活習慣病の多くは、歯周病と関係があります。
歯周病そのものも生活習慣病の一つともいわれています。
お口の中には多くの細菌が存在していますが、免疫機能が低下すると、細菌が活動的になり、歯周病の発症や悪化の原因となるのです。
そのため、普段から栄養バランスや睡眠時間など生活習慣を整えて、健康な状態を維持することが大切です。
食事では、
・糖質の摂取量をコントロールする
・間食を控える
・時間を決めずにいつまでも食べ続けない
・よく噛んで唾液の分泌を促す
ことを意識しましょう。
タバコを吸う習慣がある方は、吸わない方よりも歯周病になりやすいとされています。
タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」は組織への酸素の供給を妨げます。
また、「ニコチン」は血管を縮ませるため、血流が悪くなり、歯周組織が酸素や栄養が不足した状態になるのです。
お口のことに関していえば、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、歯ぐきへ負担をかけることになるため、できるだけ早く改善することをおすすめします。
定期検診を受けましょう
毎日のセルフケアと歯科医院で行うプロのケアを併用することで、予防効果を高めることが可能です。
定期検診では、
・お口のチェック
・歯科のクリーニング
を行います。
歯周病は初期の段階では自覚できる症状があまりなく、発見が遅れてしまうケースはめずらしくありません。
歯科医師や歯科衛生士などプロの目で定期的にチェックをすれば、早期発見・早期治療が可能となり、歯や歯ぐきにかかる負担を最小限に抑えることができるのです。
歯科のクリーニングでは、歯磨きでは落としきれない汚れを、専用の機器を使って除去します。
歯ブラシが届きにくい場所の歯垢や、歯垢が石のように硬くなった歯石なども、徹底的に取り除き、健康な状態を維持できるようにサポートします。
歯周病予防は「KAKITA DENTAL CLINIC」にご相談ください
歯周病はお口の中だけでなく、全身の健康と深い関わりがあります。
肥満や糖尿病の人は歯周病を発症しやすく、重症化するリスクが高いことがわかっています。
反対に、歯周病が重症化すると、歯周病菌や炎症性物質が血管に入り、血糖値をコントロールするインスリンの働きを阻害して、糖尿病を悪化させる原因になるのです。
ほかにも、骨粗しょう症や誤嚥性肺炎・動脈硬化とも関連性があり、全身の健康管理と歯周病予防はそれぞれに効果を発揮します。
市川市の「KAKITA DENTAL CLINIC」は、市川駅直結のショッピングモール「シャポー市川・WESTエリア」の西口を出て右方向に徒歩30秒のところにあります。
歯周病治療はもちろんのこと、予防ケアにも力を入れていますので、どのようなことでもお気軽にご相談ください。
通勤や通学、お買い物の途中にも立ち寄りやすいクリニックです。
KAKITA DENTAL CLINICへのアクセスはこちらをごらんください >
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